最近、ひょんなことから諺(ことわざ)に随分と興味そそられています。
諺とは、「昔から言い伝えられてきた、訓戒・風刺などを内容とする短い句」のことです。
「犬も歩けば棒に当たる」、「好きこそものの上手なれ」等々、これらはとても有名で誰もが知っているところだと思います。
ところで、諺は本当に正しいのでしょうか。自分は理系なので、「犬も歩けば棒に当たる」を例に、数学的に証明してみます。
【証明】
まず、「犬が歩く」という事象をA、「棒に当たる」という事象をBとします。つまり、「犬も歩けば棒に当たる」は「A⇒B」(⇒はナラバ)と表せます。
ここで確認。数Aで習いますが、「P⇒Q」が真ならば対偶「Q!⇒P!」(!はデナイ)も真でしたね。この法則を用いると、
諺「A⇒B」が真(ここでの真は常に成り立つことを表す)のとき、その対偶である「B!⇒A!」も真であることになります。つまり、「棒に当たらなければ、犬は歩いていない」が正しいことになります。これは当然成り立ちますよね。なので、「犬も歩けば棒に当たる」は正しいのです。【証明終】
(ただし、実際は「も」という助詞のせいで必ずしもなりたつとは限りません。)
昔の人から延々と受け継がれている教訓は、今の生活にも役立ちます。新しいことばかりでなく、古いものにも目を向けてみると面白いですね。