センター試験で平均点が一番低いとされている、数学Ⅱ・B。最後まで苦手のままで本番を迎える生徒も多いようです。この科目は、基礎の抜けが無くても過去問形式での演習が少ないと点にならないという特徴が他の科目に比べて目立ちます。攻略のポイントは、試験内容に着目することです。出題内容はここ10年、大問1に図形と方程式の基本問題が入ってきたこと以外にはほぼ変化はありません。それだけでなく、各大問で問われる事項も基本的には過去に出たものと「ほぼ一緒」と言い切れるものです。たとえば、微積(30点分!)を例にとると、最初に微分させて接線を求めさせ、曲線や直線で囲まれた面積とその最大・最小値を求めさせるといったお決まりのパターンを何回も繰り返しています。他の大問も似たようなもので、「過去問10回分」を満点になるまで繰り返し解き直すとパターンをほぼ網羅できるでしょう。次から次に新しい問題へと取り組むといった「数をこなす」勉強だけでは、内容が薄くなります。苦手科目ほど、同じ問題にあたって精度を上げていくほうが効率はものすごく良いのです。センターまで2ヶ月ほどですが、Ⅱ・Bで結果のまだ出ていない生徒は急いで是非過去問10回分を解き直してください。その後、予想問題数回分で過去問学習で得た知識をアウトプットすると十分な効果が得られますよ。試験本番、「またこのパターンか」と思える瞬間が必ず訪れます。