こんにちは、筑紫修学館スタッフブログです。
今日もご覧いただきありがとうございます!
3月15日、今日は公立高校合格発表の日でした。
朝から校舎にスタンバイし、長い一日となりました。
合格発表についてはさきほど紹介していますので、ぜひご覧くださいね。
昨日に続き、数学の入試問題分析と次年度の受験生へのアドバイスを掲載します。
大問構成は6問で、例年どおりでした。
大問一 小問集合
(小問数)9
(形式)例年と変わりありません。
(難度)こちらも例年と変わりありません。
大問二 方程式の文章題・説明問題
(小問数)2
(形式)
(1)は文字を使い数量を表す問題で例年どおりの出題でしたが、(2)は文章題で数値を出すだけでなく、その後に過不足を説明させる問題になっていました。
(難度)
易化。説明の指示が詳しく、方程式の問題としては取り組みやすい基本的な問題でした。形式が変更になり戸惑った受験生が多いと考えられます。
大問三 箱ひげ図とデータの活用
(小問数)3
(形式)
(1)は指示された数値を求める問題でした。
(2)は生徒二人の会話からその数値を使用するかを選択する形式でした。
(3)は箱ひげ図から正しいヒストグラムを選択する形式です。
(傾向)
例年は文字式を使った説明問題でしたが、データの活用からの出題に変更されました。
(難度)
難化。代表値の意味を理解し、どの代表値を使うのが適切なのかを判断する必要があります。名前の暗記やその数値の求める力だけでは正答が難しいと思われます。また、学習する学年が異なる箱ひげ図とヒストグラムを代表値と関連づけて考える必要がありました。
大問四 関数
(小問数)3
(形式・傾向)
例年は直線のグラフの交点を求める手順などを説明する問題でしたが、今年度は説明の必要はなく、答えやすかったと考えられます。例年は1次関数でしたが、今年度は二乗に比例する関数と一次関数の融合問題になりました。
(難度)
例年並み。(1)は直線の傾きの意味を問う問題、(3)は追いつくことできるかを検証するために必要な数値を求めて判断する形式になりました。
大問五 平面図形
(小問数)4
(形式・傾向)
合同な三角形の証明問題で、合同条件を答える問題に加え、同一の合同条件を使用する際に再度証明文を記載する必要性をも判断する問題が新たに出題されました。
(難度)
例年並み。教科書に書かれていることが問われています。
大問六 空間図形
(小問数)3
(形式・傾向)
体積を求める公式の意味について問われた、目新しい問題になりました。
(難度)
例年並み。(1)(2)は教科書に記載があり、教科書をしっかりマスターしておけば解けるような、取り組みやすい問題でした。
【総評】
昨年度までは出題内容や形式の変更が目立ちましたが、今年度は、公式や値の意味を理解し、使い分け、結果を導き出す問題が多く出されました。計算力や解法スピードよりも、「なぜ」「どうして」といった数学の本質をとらえられているかということに重点が置かれるようになっています。そのため、数学の本質をつかんでいる生徒がたくさん受験している場合はその差がつきにくく、なぜそのような手順をふむのかという理由をおろそかにしている生徒は、大きく失点するおそれがあります。正しい答えよりも、正しい答えに行きつくまでの過程を身につけておく必要があります。この傾向は、来年度以降も継続することが予想されます。
【次年度の受験生のみなさんへのアドバイス】
計算力やスピードも重要ですが、それ以上に「なぜ」「どうして」という発想を大切にして日々の勉強に取り組むようにしましょう。事柄を暗記しておけばよいという感覚で学習するのではなく、なぜそのような発想に行きついたのかということをつねに考えながら学習を進めてください。正しい解答手順を詰め込むだけでは得点できないようになってきています。よく理解し、よく考え、よく表現できるようにしておくのは他の教科と共通しています。
十分注意して学習に取り組んでください。
次回は社会の分析です。