こんにちは、筑紫修学館スタッフブログです。
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今回は社会の問題分析と次年度の受験生へのアドバイスです。
大問1【歴史総合】
(小問数)6
(形式)古代から現代まで幅広い範囲で、基本的な内容の出題が目立ちました。
(分析)問1では古代から近代までの出来事から正しい時代区分を選択する問題が出されました。問6は工場制手工業の特徴を、「分業」の語句を用いて説明する問題でした。「分業」の意味を正しくとらえていなけれ解答できませんので、教科書をよく読みこんでいる必要がありました。
大問2【近現代の歴史】
(小問数)4
(形式)近現代の政治、経済、産業のようすを、世界遺産を中心にして問われました。論述問題が昨年は3問ありましたが、1問に減少しています。
(分析)世界遺産はこれまであまり見られなかった題材ですが、問題自体は基本的な内容でした。問2は、第一次世界大戦中の日本経済の状況について、2つの資料から考えて答える問題でした。資料を正しく読み取ることで解答できるようにはなっていますが、当時の経済状況を正しく理解していれば難しくない問題でした。
大問3【世界地理】
(小問数)6
(形式)気候、言語、エネルギー、農作物、東南アジアなど出題され、問5では2つの論述問題が出されました。
(分析)問2では、指定された国の公用語が問われ、今まで見られなかった問題でした。問5は、平均賃金額が変化している理由を答える問題で、国名が指定されているため、その国の特徴をその他の国と比較して論述する必要がありました。
大問4【日本地理】
(小問数)5
(形式)緯度と経度、観光・交通、農業からの出題でした。
(分析)問2は、人口、国際線の旅客輸送数、宿泊人数、温泉地数、国宝指定件数から、都道府県を答える問題で、都道府県ごとの特色を知っておかなければ解答できない難しい問題といえます。問3では瀬戸内の交通の特色、問4では愛知県の農業の特色が問われましたが、教科書レベルの問題です。
大問5【公民】
(小問数)6
(形式)基本的人権、環境問題、国会、裁判員制度、家計、税のしくみ、社会保障などが出題され、これまで頻出だった国際社会は出ませんでした。
(分析)問3の衆議院の優越は、審議の内容によって効力の発揮が異なるので、整理しておく力が試されました。裁判員制度については、刑事裁判の仕組みや判決のしかたを理解していれば解答できます。
大問6【時事・論述問題】
(小問数)3
(形式・分析)地域活性化についてのテーマ学習の一場面から出題されました。SDGsや環境問題ではなく戸惑ったかもしれませんが、教科書の内容をしっかりと理解できていれば答えられると思われます。
【総評】
昨年より難易度はやや易化したと思われます。設問数は昨年同様の28問、論述問題の数が13問で、「両解」または「全解」の問題が10問に減っており、昨年度と比べて得点のばらつきは小さくなるとみられます。自分の言葉で説明させる問題は昨年と比べて増加していますが、内容は基本的で難しくはありません。教科書の内容を理解し、一般的な知識を日頃から身につけておく必要はあります。
【次年度の受験生への学習アドバイス】
教科書をしっかりと読み込み(音読は効果的です)、重要語句を答えられるようにすることが大切です。記述問題が増えているのでその方向にばかり目を向けてしまいますが、物事を知っておかなければ問題は解けません。また、資料を見て判断するのにも知識は必要です。基本事項の理解と暗記はおろそかにしないようにしましょう。図鑑や書籍もよく読んでください。たくさんの知識を吸収することでさまざまな問題にも対応できるようになります。
資料(史料)を読み取る問題が多数出題されますので、教科書に記載されている資料(史料)から、「どのような特徴があるのか」「なぜそのようになるのか」「課題は何であるのか」などを読み取ることを日々の学習の中で強く意識して取り組む必要があります。また読み取った内容を自分の言葉で書く練習もしましょう。
時事的内容にも触れられることは今後も予想されますので、新聞やニュースなどに目を通し、社会問題をしっかりとらえておいてください。
ここから受験勉強を加速しましょう!がんばってください!
次回は理科の分析をご紹介します。