先日の日曜日に高3の最後の模試が終了しました。細かい偏差値や志望校判定はまだ分かりませんが、自己採点の結果で自信を高めた人もそうでなかった人もいたのではないでしょうか。
共通テストまで残り一か月ほどとなりました。結果分析を丁寧に行って自分の課題を明確にし、ラストスパートをより効率の良いものにしていきたいですね。
時間の制約が厳しい共通テストに関しては、特に演習量が重要になってきます。ただし、闇雲にやっても大した成果は望めません。
その狙いは、計算速度の向上に加えて、解答を導く際の見通しを向上させることにあります。
これまで何度も模試を受けてきた高3生は実感していることと思いますが、ただ解けるかどうかではなく、素早く(正確に)解けることが必須です。
そのために重要なのは、遠回りをしないことです。遠回りをした分だけ、時間が余計にかかり、計算ミスや読み間違い等のリスクが増加します。
特に情報量が増えている最近の共通テストの傾向を考えると、必要な情報のみに絞ってそれ以外を捨象する力はより重要になっています。
効率的に解答にたどり着くためには、最終産物から必要な材料を逆算して拾いに行くという考え方が必要になります。料理で例えるなら、材料から何が作れるかを考えるのではなく、(作らなければならない料理は決まっているのだから、)それに必要な材料は何かを考えようということです。
材料を起点に考えるボトムアップ型の考え方では、何が必要なのかの基準が明確でないため、とりあえず全部拾い集めていく羽目になります。その結果、頭の中で整理がつかなくなり思考が渋滞することになります。
一方でゴールから逆算していれば、どんな材料が必要かという基準が明確になり、必要なものだけを拾い集めることができるようになります。余計なものを考えていない分だけ、思考も明快になりミスも減ります。
ただでさえ緊張や焦りから視野狭窄になりがちなのが入試です。日頃から反復して身に染み込ませておくことが重要です。
ただし、この考え方が出来るようになるためには、全体像が見えていることが必要です。それが出来るようになるためにはやはり経験が必要です。それによって、先の展開まで見通せるようになります。料理を完成まで終えた経験が多ければ多いほど、各段階で必要になる手順や材料の見通しが明るくなります。
恐らくこの時期からは、ほとんどの受験生が共通テストの対策に注力することになると思います。入試や模試の過去問を解く回数も増えてくると思います。その際、行き当たりばったりでとりあえず正解にたどり着いたのか、それとも効率的な考え方が出来たのか、という観点も加えて見直しを行ってみましょう。
残りわずかとなりましたが、貴重な期間です。ただ闇雲にやるのではなく、勝ち筋を見通して進めていきましょう。
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