先日、12月3日(日)に大学受験生を対象とした「大学合格の会」を行いました。
今回は、ほんの一部だけですが内容をご紹介します。
第5回となった今回は数学も扱い、
- 「一次不定方程式の特殊解の簡単な探し方」
- 「条件付き確率」
- 「公式の分類」
の3点について解説しました。
一つ目の「一次不定方程式の特殊解」は、通常では「ユークリッドの互除法」と呼ばれる計算をして、さらにそれを逆向きに代入して遡っていくという操作を繰り返すのですが、これがとても煩雑で、時間がかかるうえに計算ミスが頻発する厄介な作業になっています。
今回は、この作業を簡略化する方法を伝授しました。数学では素早く正確に解答を求める必要があります。そのためには教科書に書いてあるものをそのまま使うのは賢いやり方とは言えません。もちろん原理は教科書に書いてあるものに則っていますが、そこからより”便利な”道具を仕立て上げることで、思考や操作を単純化するのは入試に臨むうえで必須の技術となります。
特に数学は単元間の横断的な関りが多様で、対大学入試に絞っても、それらを全て自分で見つけ出すというのは、かなりの労力と時間と能力を必要とします。多忙な高校生が、数学だけにそんなに時間をかけるのは現実的ではありません。
一人でやっていると車輪の再発明にも陥りがちです。こんなときは、先人の知恵をうまく活用しましょう。(その分、発見の喜びは得られなくなってしまいますが。)
こう言うと、便利な道具の方だけ暗記しておけばいいじゃないかという発想になりがちですが、原理を学んだ直後はしっかり自分の頭で咀嚼して、つながりを見つける努力を行う方が良いでしょう。原理の正確な理解が無くては、どれだけ便利な道具であっても適切に使いこなすことはできません。
発見の喜びを奪うことにもなりかねないため乱用は厳禁ですが。まずは原理を正しく理解して、それでも気づかない意外な使い方については、先人の知恵を活用するというのが最適な折衷案と言えるのではないでしょうか。(そもそも教科書に載っているものが、先人の知恵そのものですが)
今回学んだ受験生には、しっかり定着させて、本番に活かして貰いたいと思います。
長くなるので2つ目以降は割愛しますが、いずれも受験生が困りがちなポイントに絞って、そこにうまくはまるような内容で今年の「大学合格の会」は開催してきました。
白木原校の今年度の合格の会は今回で最後でしたが、今年受講してくれた皆さんは学んだことを活かして合格を勝ちとってもらえればと思います。
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