皆さん、こんにちは(^^)
本日も大橋校のblogをご覧いただきありがとうございます。
昨日24日は各学校で修了式が行われ、通知表が返却されました。
高校生・中学生・小学生、みんなの一年間がここに記されました!といったかんじですよね。
中学生の通知表が相対評価から絶対評価に変更になって久しいのですが、絶対評価は周りの生徒との比較評価ではなく、自分自身がどのように努力して結果を作っているかという自己活動そのものの評価です。
まずは定期考査の得点が評価の第一ターゲットですから、生徒たちはテストの得点を少しでも上げようとがんばります。
一方で、意欲・関心など目に見えるようで人からは見えにくい点も評価に影響してきます。
評価されるのは教育のプロたる先生方。
生徒たちが中学生としてふさわしい意欲や姿勢を持っているかをよくみていらっしゃいます。そして、テストの得点をもとに総合的に評価していかれます。
先生がどのような視点で生徒たちを見ていらっしゃるか、通知表の先生の所見を見るとわかってきます。
7年前のことです。(思い出話になりますが。。。)
中3の女子生徒が1学期の通知表を持って校舎に入ってきました。
塾内実力テストでは偏差値58~62程度を平均してとっている生徒です。
志望校は筑紫丘高校。
偏差値をもとに考えればこれからいくらでも伸ばせるのですが、この女子生徒Sさん、1学期の通知表評定が9教科合計33。
筑紫丘高校にはぜんぜん届かない評定です。
しかし、小さいころから憧れていた高校で、自宅からも近い高校。
あきらめられず、「まだ間に合いますか?これでも筑紫丘高校に行けますか?」と聞いてきました。
「偏差値はこれからいくらでも伸ばせる。問題は通知表評定。今のこの評定で行けるか行けないかを判断することはできないし、決めつけることもできない。夏休み、2学期…とどう活動するかよ。まず、あなたの1学期の学校生活と家庭学習状況をもう一度よく教えて。定期テストの点数とはバランスのとれない評定だから問題点があるはず。」
何が問題点かはおよそ推測はできましたが、推測で話は進められません。
先生の所見は決して悪い内容ではありませんが、よい評価もないのです。
「2学期、課題をしっかりこなしてがんばりましょう。」ということはで終わっています。
翻すと、課題をがんばろうということは課題をがんばっていなかったという意味にもなります。
そこから10分間、通知表の観点別評価項目のABCと担任の先生の所見をじっと見つめながら、Sさんの話を聞き続けました。
・先生がかなりしっかり指導される方で、ちょっと反発心で話を聞かないことがあったこと
・提出物を出し忘れたとき、次の期限には出すといってスルーしてしまったこと
・宿題プリントやワークは「フツーに」解いて丸つけして答えは赤ペンで書きこんで提出していること
次は先生の所見を見ながら、2学期の学校生活・取り組み方などを話し合いました。
・何事にも無心で全力投球すること
・そのときそのときをしっかりと過ごすこと
・提出物は「ただやりました」ではなく「わからないことは調べて知ろうとしました」という努力の跡を残していくこと
・そして本当に知ろうとすること
まだまだたくさんのことを話していきました。
通知表の先生のコメントにはたくさんのヒントが隠されています。
どんな思いで先生が自分を見てくださっているのか、どうあってほしいと願ってくださっているのか、通知表を見てそれをくみ取り、期待に応えられるように努力することが大事なのです。
そういう姿勢を先生は見ていらっしゃいます。
Sさんは話し合った後、通知表をカバンに入れ、職員室を出て教室に入っていきました。
2学期、Sさんは「そのときそのときをしっかりとやる」という学習スタイルを学校でやり続けました。
塾でも、1学期とは違うSさんに少しずつなっていきました。
塾内テストの偏差値は高くても64程度(筑紫丘高校なら塾内テスト基準で67はほしい)。
それでも勉強していること自体を楽しむように学習していました。
2学期終了。
通知表を片手にSさんが塾の玄関に到着しました。
「先生、これ」
「4、5、5、…? 44…合計44?」
33から見事に11アップの44に。
「これで筑紫丘高校、受験していいですよね。」
それからというもの、冬期講習から3月の受験日まで、公立過去問題10年分と対策問題集と、まだまだ問題が解きたいということで予想問題を、そして教科書の読み合わせを、まるで楽しむかのようにこなしていきました。
合格掲示板に番号を見つけたときのSさんは、強く確かな目で次の自分を見つめていました。
……ちょっと物語のような終わり方になりました。
このときはたしかに驚きました。
成績が上がる生徒はたくさん見てきましたが、ここまで通知表が上がるというのは初めてでした。
5段階評価の数字と同じように、担任の先生の具体的な評価(願い)をよくくみとることが大事です。
成長のヒントを先生がしっかりと教えてくださっている、それが通知表だと思います。
さて、筑修の春期講習は3月24日~4月7日の間実施しています。
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