先日16日に、高校生向けの勉強会を行いました。前回の3月に引き続き、今回が今年度の2回目の開催でした。
今回の数学では、数学Ⅰを重点的に、いわゆる「定石」の確認を行いました。
教科書では明示されていないが大学入試では頻繁に利用する考え方、しかし自分で閃くには難しい、そんなものを中心に扱いました。
・絶対値を含む不等式:むやみに場合分けすると、時間ばかりかかってしまう。
・グラフの平行移動・対称移動:ルールの確認と式変形を簡潔に行う方法。
・二次方程式の解の存在範囲:判別式を使うときとそうでないときの区別。そうでないときの条件設定の切り口。
「定石」と言われるくらいなので、入試問題に慣れてくると簡単に思えるようなことなのですが、まだこの時期では、遠回りしたり、解法の切り口が分からなくなったりしている場面が見受けられました。今のうちに時間をかけて頭の整理をし、思考プロセスをクリアにしていきましょう。
英語は、実際の入試の過去問題を解いてもらいました。
英文の難度としては、共通テストと同じか、細かい読み込みが必要な分だけ少し難しめのものを選びました。ただ、段落ごとに設問がなされ、解答根拠を探す範囲がその段落に限定されているため、解きやすくなっています。
精読に特化したいという意図での採用でしたので、事前にその問題に登場する英単語を覚えてもらうなど、精読力以外の要因を出来るだけ排除して解いてもらいました。
特に共通テストなどの時間制限が厳しいテストでは、精緻な読解よりも、単語群の雰囲気やステレオタイプをもとに解答を選びがちです。模試も含め、共通テストでは題材として身近な内容のものが多いので、自分の経験やステレオタイプがある程度通用するのも事実です。
むしろ、普通に読んでいてはとても間に合わないという人にとって、ある程度ステレオタイプをもって(つまり、ときどき間違うがスピードが上がる方法で)答えていくのは、理にかなっているとすら言えるでしょう。
ただし、私大の前期入試や国公立大の二次試験では、身近な内容のものばかりが出てくるわけではありません。自分が今まで聞いたこともないような社会学の話や名前すら知らない少数部族の話も出てきますし、一般に信じられている事柄を覆すような内容のものも多く出てきます。
このような文章に対して、先のような読み方は通用しません。Readingに限定こそされているものの、高い正答率を維持し続けるには本物の英語力が必要になります。
日頃の授業でも伝えていることですが、今後もこの点に注意して、正しい英語力を身に着けてもらいたいと思います。
そろそろ高校は夏休みが始まります。しっかり勉強して、9月に予定している第三回に挑んでもらいたいと思います。