先日15日(日)に高校3年生を対象とした、大学合格の会を開催しました。
その中で、大学入試センターが公表した「設問別正答率」を使って共通テストがどういうものかについて話をしました。
例年は公表されていませんが、今年(2023年度本試版)は珍しく公表された貴重な資料です。今後もこういう情報はどんどん公開して欲しいなと思います。
(恐らく2:9は意図していなかった結果)
共通テスト対策のヒケツ
共通テストは、多くの受験生が受ける一方でかなり特殊な入試になっており、練習せずに受けると、十分に実力を発揮しきれずに終わってしまうテストです。
一番の敵は時間配分だと思いますが、それを難しくしているのが難易度の高い問題の分布です。
結論からいうと、途中で難しい問題が出てくるということを踏まえて問題に取り組まなければなりません。
英語リーディングの1問目ですら簡単とは限らないので、油断は禁物です。
模試で経験したことがある人も多いと思いますが、途中の難しい問題に時間をかけ過ぎて、あとの簡単な問題を解く時間がなかったということを避けなければ、安定して実力を発揮することはできません。
科目にもよりますが、多くの受験生にとって、共通テストはすべての問題に取り組むのが時間的に厳しいものになっています。時間がボトルネックとなっているテストにおいて、さらに時間が削られると、得点に直接的な影響を与えることになります。
結果として、粘り強く考えられる能力や習慣を備えている生徒がディスアドバンテージを負うという皮肉な要素も含んでしまっていますが、様々な要件を求められる共通テストですので、全ての要件を十分に満たすというのは現実的に無理があります。もちろん改善に向けて様々な努力が行われています。
受験生としては、これに対応するしかありません。
自分にとって都合がいいものばかりではないでしょうが、少々のハンデであれば跳ね飛ばすくらいのバイタリティも身に着けておきたいですね。
まずは使えるものを有効活用しましょう。
過去問や模試を解いて、共通テストの問題の難度感を掴みましょう。自分の目標点を達成するためには、どのくらいの手応えの問題を解かないといけないのか、逆に避けていいのか。そのあたりの感覚を身に着けていきましょう。もちろん同時に、時間配分通りに解く練習や、自分がミスしやすいところ等の自己分析もしていく必要があります。
頭脳は試験問題を解くときだけに使うものではありません。自分の習慣や学習方法も対象にして、よりよいものにしていきたいですね。
そして、これらは当然実力がある前提の話です。高校2年生・高校1年生の皆さんは、テスト形式に適応するための時間も相当量必要であることを踏まえて、計画的に実力を伸ばしておきましょう。