皆さん、こんにちは。
筑紫修学館小郡大保校の森です。
本日も小郡大保校の校舎ブログをご覧いただきありがとうございます。
皆さんは「マルチタスク」「モノタスク」という言葉をご存じでしょうか。
今回はこの「マルチタスク」「モノタスク」について少し掘り下げてみたいと思います。
仕事にも勉強にも趣味にも役に立つ内容だと思いますよ。
1.「マルチタスク」「モノタスク」とは?
マルチは「複数の」という意味をもつラテン語由来の接頭辞
モノは「一つの」を意味するラテン語由来の接頭辞
タスクは「課題」や「任務」という意味の英単語です。
このことからわかるように、それぞれの定義や特徴は次のようになっています。
マルチタスク
定義と特徴
- 複数の作業を平行して行う作業方法
- 状況に応じて作業を切り替えながら進める
- 現代社会で一般的とされる働き方
メリット
- 時間の有効活用が可能
- 急な割り込み作業に対応しやすい
- 複数のプロジェクトを同時に進められる
- 単調さを避けられる
デメリット
- 集中力の分散
- 作業効率の低下(最大40%の効率低下という研究結果も)
- ミスのリスク増加
- 精神的疲労の蓄積
モノタスク
定義と特徴
- 1つの作業に集中して取り組む作業方法
- 作業を完了するまで他の作業に移らない
- 近年見直されてきている伝統的な働き方
メリット
- 高い集中力の維持
- 作業の質の向上
- ストレス軽減
- 深い思考が可能
デメリット
- 緊急の割り込み作業への対応が難しい
- 時間管理の重要性が増す
- 単調に感じる可能性がある
- チーム作業での調整が必要
2. 科学的な比較
脳の「報酬系」とマルチタスクの関係
報酬系とは、快楽や達成感、満足感といった
ポジティブな感情を感じたときに活性化する脳の神経経路で
主に「ドーパミン」という神経伝達物質が関わっています。
マルチタスクをする際、たとえばSNSやメールを確認しながら仕事をしていると、
SNSの通知を確認した際やメールを読む際といったような
短い間隔で達成感や刺激が得られます。
これが「小さな報酬」として脳に認識され、
頻繁に通知を確認することでドーパミンが分泌されるため、
脳が「報酬を得る」ことを優先して動くようになります。
結果的に、常に新しい刺激を求めてマルチタスクの行動が続きやすくなります。
モノタスクの報酬系への影響
モノタスクを実践すると、1つのタスクに時間をかけて取り組むので、
次第に没頭や「フロー」状態に入りやすくなります。
フローとは、作業に没頭しているときに感じる高揚感や集中状態で、
長時間の集中を維持したあとに訪れる達成感は、ドーパミンの分泌を促進します。
この一貫した達成感は、質の高い報酬として脳に認識され、
作業に対する満足感や充実感を強く感じることができます。
報酬系が引き起こす循環
マルチタスクがもたらす小さな報酬は、依存性を引き起こしやすいです。
マルチタスクが習慣化されると、集中力が求められる場面でもついスマホに手が伸びたり
次々と異なるタスクに手をつけるようになります。
これが習慣化されると、長時間の集中力が持ちにくくなり
生産性や仕事の質も低下しやすくなります。
一方で、モノタスクでは、細かな短期的な報酬ではなく、
じっくりと得られる「深い満足感」を報酬系で経験できます。
これは、短期的な刺激とは異なり、タスクを完了したという満足が持続しやすく、
長期的な目標達成にもつながります。
また、フローに入ることで生産性が高まり、
より高いレベルの自己満足感や成長感が得られることも、
報酬系にポジティブな影響を与えます。
3. 状況別の最適な選択
ここまで、マルチタスクは悪で、モノタスクが良と感じるような内容だったかもしれませんが、
必ずしもモノタスクが良いとは限りません。それぞれに適した場面が存在します。
マルチタスクが適している場合
- 単純な定型作業の組み合わせ
- 待ち時間の多い作業
- チームでの協働作業
- 緊急対応が必要な職種
モノタスクが適している場合
- 創造的な作業
- 複雑な問題解決
- 重要な意思決定
- 精度が求められる作業
4. 実践するにあたって
マルチタスクとモノタスクを使い分けるにあたって、次のようなことに気を付けてみてください。
マルチタスクを効果的に行うコツ
- 作業の優先順位付け
- 時間ブロックの設定
- 効率的な切り替えのルール作り
- ツールの活用(タスク管理アプリなど)
モノタスクを実践するコツ
- 集中できる環境作り
- 通知をオフにする
- タイムボックスの設定
- 休憩時間の確保
5. ハイブリッドアプローチを使ってみよう
起きてからの時間や食前食後などによって脳の働き方も変わってきます。
その働きも加味して、次のように使い分けると良いそうです。
バランスの取り方
- 1日の中でメリハリをつける
- 作業の性質に応じて使い分ける
- チームで作業方法を共有する
- 定期的な見直しと調整
実践的なスケジュールの例
- 午前:重要な作業をモノタスクで行う
- 午後前半:複数の定型作業をマルチタスクで行う
- 午後後半:創造的な作業をモノタスクで行う
6.まとめ
マルチタスクとモノタスク、どちらが「正しい」というわけではありません。
重要なのは:
- 作業の性質を理解すること
- 自分の特性を知ること
- 状況に応じて適切に使い分けること
- 定期的に方法を見直すこと
最適な作業方法は、個人や状況によって異なります。
この記事を参考に、自分に合った作業スタイルを見つけていってください。
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このブログはこんな人が書いています!
森 駿介
筑紫丘高校→九州大学理学部数学科卒業
塾講師歴10年 筑紫修学館歴11年