秋が深まり、理系の皆さんは理科の追い込みにも力を入れていることでしょう。化学は数学に比べ、安定した得点を見込める科目でもあります。なかでも有機分野は暗記メインの無機分野に次いで短期間での攻略が可能です。脂肪族、芳香族についての知識を整理した上で(とくに私大、センターの有機分野ではここの部分の知識差が点差につながる)、難関入試のハイライトである構造決定問題の訓練をしていくことになります。ここで大事なのは、異性体(構造、立体)を把握することです。分子式は同じで性質が異なるものを異性体といいますが、構造異性体に関してはまず「不飽和度U」、「C骨格での分類」、そして「官能基での分類および、位置」の順で抜け目なく調べることです。パターンを確立しておかないとミスが起きやすくなり、ただ闇雲と数をこなしていっても得点には結びつきません。高分子分野については手薄なまま受験に望む生徒がなぜか多いのですが、糖類・アミノ酸・タンパク質を筆頭に直前に力をいれて他の受験生とすぐに差をつけられる「おいしい」暗記分野です。直前期に復習しやすいよう、いまのうちからまとめておくことをオススメします。